ブラック企業を辞めた時の話。企業じゃなくて人間がブラック!

こんにちは、うめだ(@umedayukari)です。

最近世間を賑わせている電通新入社員の自殺が過労として認められたというニュースがありますが、日本の企業のほとんどがブラックなんじゃないかな?と思っています。

もちろんそうじゃない企業もありますよ。でも外からだとわかんないんですよねー…だって募集要項には調子のいいことばっかりしか書いてないし!

レベル高い企業の話はわたしはできないので、そういうところの話題は出せませんが今まで20回くらい転職してるので色んな企業の労働環境を体験してきたといえます。

そんな中で今回は質(たち)の悪いブラック企業を辞めるまでの話をしたいと思います。

社保完備!は嘘っぱちの地元個人経営企業

今まで色んな会社に勤めてみて一番ブラック率の高いのが地元の個人経営店でした。

地元でお店をしている、とかそういうの。

わたしは地元のお店がはじめたネットショップのWEB作成担当の募集を見つけて応募しました。

その時の広告に書いてあったことは

  • 業務内容
  • 勤務時間
  • 時給(月収?)
  • 社保完備

というようなことでした。

その時のわたしは1年後に手術と長期入院の予定があり社会保険に入りたかったので正社員として応募し、採用されました。

しかし一向に保険に入ってくれないのです…社会保険どころか、厚生年金も雇用保険も入ってくれませんでした。

わたしは何度も会社に保険に入れてほしいと訴えました。

その時、訴えていた相手は社長の奥さんです。雇用に関して取り仕切っていたのが奥さんなので奥さんに直訴しました。

そして今までの経験から個人経営の社長の奥さんというのはクセモノが多いと感じています。

なぜクセモノが多いのかというのは別の話になるので今回はおいときまして…

こんなやりとりがありました。

うめだ
厚生年金に加入してください
社長夫人
え~アンタ、年金なんかに期待してるのぉ~?将来もらえるかもらえへんかもわからへんねんからその分貯金しとき!
うめだ
社会保険に加入してください
社長夫人
アンタ、保険保険言うけどやなぁ~そんなん健康保険でええやろ!割引率も一緒やねんし。

 

常になぜか上から。

そしてわたしが入社してから半年以上経過したある日、ようやく正社員になれた!という女の子がWEB課に挨拶に来ました。

社長夫人
うめださん、この子はな?7年間働いてやーーーっと正社員になれたんやで?それをアンタなに?入ったばっかりで社員社員って?まだ試用期間中やろ?保険は無くって当たり前ちゃうの?

 

どうやら正社員になるには何年もかかるそうで、それまでは試用期間なんだそうです。

結局入院の日までに社会保険には入ってもらえず、入院している間の保証も何もありませんでした。

社会保険に入っていたら、傷病手当金として入院中も給料の何割かを受け取ることができます。

個人経営のブラック企業ってアホみたいに個人的なことでブラックになってる

何度申し出ても社会保険も厚生年金保険も入れてくれそうにないのでわたしは退職を考えるようになりました。

辞めるとなると思い浮かぶのが雇用保険ですよね。雇用保険に入っていれば無職になってもしばらくは給付金を受け取ることができますし、再就職に役立つ職業訓練なども無料で受けることができるなどメリットは沢山あります。

うめだ
雇用保険に加入して下さい
社長夫人
雇用保険っている??辞めへんかったらいらんお金やのに毎月給料からお金引かれるねんで?損ちゃう?いらんやろ?

 

毎月引かれると言ってもわたしの給料なら数百円ですよ?そんな大騒ぎするような金額ではありません。

説教部屋

その社長の奥さんは毎日誰かを倉庫へ呼び出し説教をしていました。倉庫は説教部屋と呼ばれていました。

わたしはそこの常連でした。

忙しい時期でも社長の奥さんには逆らえませんので、説教されに行くしかありませんでした。

内容はまあつまらないもので、保険保険うっさい!アトピー気にしないでいいのよ(気にしてるなんて言った事はない)、態度が気に入らない…のような感じで

説教部屋に入ると1~2時間脅しとハラスメントの精神攻撃に耐えなければいけません。

人がコンプレックスに感じているであろう事柄をよくつついてきました。

わたしの場合、アトピーと未婚についていつも慰める風で色々言ってきましたね。

的はずれすぎて全く心に響きませんでしたが、わたしの自信をなくさせようとしているのかな?と思って聞いていました。

 

ただ、仕事に関しては奥さんの全くわからない分野でしたので仕事ができない!とは一度も言われませんでした。

それが救いでしたね。同僚や上司から頼りにされていた事もあり、奥さんの精神攻撃は通じなかったのです。

これが仕事に関して言われていたらもっと自信をなくして「わたしがこの会社にいたら迷惑かも…」と自分の意見を言えなくなっていたかもしれません。

ぶっちゃけこの説教部屋というハラスメント行為と保険無加入というのがなければすごく良い企業だったのですよ。

残業もちゃんとタイムカードに付けてよかったし、そもそも残業はほとんどありませんでしたし。

個人的な理由でブラック企業になっちゃってるな~と残念でなりませんでした。

退職を申し出た

半年くらいの入院期間をやっと終えて、無事会社に復帰したわたしでしたが、今後も社会保険に期待できないとなるとこの会社にいるイミがありません。社保完備だから応募したのに社保全然完備してないじゃない。

 

今まで入社時から散々保険に入ってくれと訴えていたのに入ってくれない事を理由に退職届けを出しました。

辞める時に雇用保険に加入してもらおう!

雇用保険が適用されるには半年加入している必要があります。さらに、雇用保険はさかのぼって加入することができます。(2年遡れる)

今までの過程を見ていてもわかるように辞めると決まってから「雇用保険かけてください」なんて言ってもかけてくれないのは目に見えています。

だから、退職日までは大人しく仕事をし、制服を返し、挨拶を済ませ、もう会社の人とは会わなくてもいいという状態になってから初めて強い口調で「遡って雇用保険に加入してほしい」と言いました。

辞めた会社ともめました

それでもかなり揉めました。

店長からヤ○ザのような脅しの電話がかかってきた時はビックリしました。優しい店長だったのに…。

話し合いをしたいからというので「弟を付き添い人として同席させます」と言ったところ、何故か話し合いは相手から拒否してきました。

その後、市の商工会の方から電話があり、わたしと会社の間に入ってくれることになりました。

商工会の言い分

  • 会社が雇用保険をかけていないというのは会社側の問題であり、うめださんが損をかぶる必要はない。
  • ただ直接やりとりをすると会社側も気が立っているのでやめた方がいい。
  • 間にわたしが入るので、雇用保険料を商工会議所まで持ってきてもらえないか?
  • 雇用保険にはちゃんと遡って入ってもらえるようにこちらで手続きします。

このような感じのことを言われました。

今まで雇われてきた地元の個人経営の人を見ていると、あんまり法律とか理解してなくて結構自分の損得だけ見てモノを言う人が多い。

この会社はまさにそんな感じで「なんでうちが払わなアカンの!!」って感じで激怒しておりました。

間に商工会の方が入ってくれたおかげで、わたしは無事雇用保険に加入し、失業手当を受けれる事になりました。

会社都合?自己都合?

雇用保険って、自己都合でやめたら3ヶ月間は失業手当が受給できないんですよね。

さて今回の件って自己都合だと思いますか?

会社は「保険に入ってないから辞めるという勝手な理由なんだから自己都合でしてください」と言ってきました。

わたしは「正社員として雇用したのに1年間保険に加入してもらえなかった」と会社都合で提出しました。

一応念のため、ハローワークの方に「会社からは自己都合で退社したことにしろと言われました」と報告しましたが、自己都合だろうが会社都合だろうが会社には何も不利益はないそうです。

どちらの理由で届けたのかは会社にはわからないと言われたような…どうだったかな?もう随分昔の出来事なので忘れてしまいましたが、その後何も文句言って来なかったので大丈夫だったのでしょう。

快適な状況で働けないのなら訴えが通っても同じ

この会社を辞めるのは本当に面倒くさかったです。

雇用保険に加入してほしいと訴えるのも、相手にしてもらえなかったし…商工会の方から連絡が来なかったらもしかしたら挫折していたかもしれません。

その点は商工会に相談した(と思う)会社に感謝ですね!

実は退職を考える前に労働基準監督署にも相談に行きましたが、やはり実名公表でないと会社に指示できないと言われてしまい、そちらは諦めました。

わたしが所属していたのは10人以下の小さな部署で、そんなのがバレた日には(社長夫人命令で)村八分にされるのは目に見えてましたので。

そんな針のむしろ状態で働いていてもちっとも快適じゃないですよね。

保険にさえ入ってもらえれば仕事は楽しかったし、やりがいもあったのでずっと働きたい会社だったんですけどね。

労働基準監督署から保険加入を命令されて入っても居心地が悪くなってやめていたでしょうし…。

こういう会社って多いと思います。保険料を支払うのが勿体無いから、サービス残業してくれたらその分会社は儲かるから、こんな浅い考えの経営者だからブラック企業はなくならないんですよ。

後日談

わたしが辞めてから、商工会の指導で雇用保険に加入することになったそうです。

社長夫人
うめださんのせいでみんなのお給料少し減るけどゴメンな~

 

と、相変わらずのようです。